『RACTAB(ラクタブ)技術』とは
東和薬品が独自に開発した『RACTAB(Rapid?and?Comfortable?Tablets)技術』。「とけやすさ」と「硬さ」という相反する性質を高いレベルで両立することを目指した、水なしでも飲めるOD錠(口腔内崩壊錠)をつくる技術です。また、苦味を包みこむ技術なども採用しているので、口の中でお薬がとけても苦味を感じにくくなっています。
高齢や合併症などで飲みこむ力が弱くなったり、水分摂取を制限されている患者さんにも、飲みやすいお薬をお届けしたい。また、外出先などどこでも必要なときに水なしでも飲めるお薬をつくりたい。そんな想いから誕生したのが、東和薬品が独自に開発した『RACTAB技術』です。
2012年度 グッドデザイン賞を受賞

子どもからお年寄りまで幅広い層の患者さんにより飲みやすく、扱いやすくした「お薬への工夫」が、お薬に“やさしさ”をデザインしたと評価され、東和薬品の「RACTAB(ラクタブ)技術」は医薬品の製剤技術として初めて、「グッドデザイン賞」(日本デザイン振興会主催)を受賞しました。
『RACTAB技術』のヒミツ
通常の錠剤は原薬(有効成分)、糖やデンプンなどの添加剤から作られた粒を強く押し固めて作られています。そのため錠剤の中にすき間はほとんどなく水でとけるのも遅くなっています。
一方、水なしでも服用できるOD錠は、錠剤の中にすき間ができるようにつくることで、水が浸透しやすくなり、速くとけるようになっています。そのためもろくなりやすく、錠剤(普通錠)よりも欠けたりしないように取り扱いに注意する必要がありました。
粒子への工夫で、
水を加えると”すき間”ができる。
「RACTAB技術」では、通常の錠剤(普通錠)と同じように粒を強く押し固めて作っているため、錠剤内部にすき間がありません。そのため、普通錠と同じような取り扱いが可能です。
一方、当社が独自に開発した速崩壊性粒子を用いることで、少量の水を加えると錠剤内部にすき間ができ速やかに水が浸透していきます。こうすることで唾液だけで速やかにとけやすいOD錠になります。
また、苦いお薬であってもその苦味を包みこんだ小さい粒(機能性粒子)と速崩壊性粒子を混ぜることで口の中でとけても苦くないOD錠にすることもできます。

- ●特徴
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- ・苦味を包み込む
- ・ザラつき感の軽減
- ・錠剤にするときの硬さのバランスを調整
- ・湿度への対応
- ・甘みや香りを加えてさらに飲みやすく
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機能性薬物粒子(原薬含有)
苦味を包みこんだ小さい粒子
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速崩壊性粒子(糖類+崩壊剤)
口の中ですばやくとける
唾液だけですばやくとけるメカニズム
口中で速崩壊性粒子が
唾液(水分)に反応し、
さらに唾液(水分)が浸透します。水を引き込むと
同時に少し膨らみ、
すき間ができるすき間から唾液(水分)が
浸透していき、
糖類がとけるすばやくとけて、
ザラつきません。